ご挨拶

理事長挨拶

一般社団法人国際個別化医療学会 理事長 阿部 博幸

2016年10月29日(土曜日)、第22回国際個別化医療学会学術集会を、順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学 教授 堀江 重郎 会頭のもと、品川区大崎ブライトコアホールにおいて開催できますことを、皆様方に深く感謝申し上げます。第22回学術集会はメインテーマを「Precision Medicineと個別化医療-ゲノム医療からロボット手術まで」といたしました。
個の医療の実現を目指した本学会設立から、早くも17年が経とうとしています。昨年1月、米国オバマ大統領が提唱したPrecision Medicine イニシアチブの登場によって、個別化医療の重要性はさらに増してまいりました。Precision Medicineの意図するところは、本学会が推進する個別化医療とまさしく同じであります。次世代シーケンサーがもたらす詳細な医療情報だけでなく、個人の環境・ライフスタイルなどを考慮したあらゆる情報、それらから導き出される最適な薬剤や治療法の選択と確立、さらには個別の疾患予防対策に至るまでの医療イノベーションの実現こそが、個別化医療の目指すところです。
今学術集会では、堀江会頭が、Precision Medicineと個別化医療を具現化した素晴らしいプログラムを企画してくださいました。参加者の皆様の熱く深い議論を期待しております。
多くの会員の皆様のご参加はもとより、これからの日本の医療を担う若い医師や研究者、コメディカル、学生をはじめ医療に携わる幅広い方々のご参加を心よりお待ちしています。

会頭挨拶

第22回国際個別化医療学会学術集会 会頭 堀江 重郎

この度、第22回国際個別化医療学会学術集会を大崎ブライトコアホールで2016年10月29日(土曜日)に開催させていただくことになりました。今回のテーマは、「Precision Medicineと個別化医療-ゲノム医療からロボット手術まで」とさせていただき、個別化医療の最先端の知識を、がん・外科手術・男性医学・高齢者医療から学べる企画にいたしました。
本学会の開催にあたりましては阿部理事長はじめ、事務局方のご協力に感謝いたします。
個別化医療は、集団での統計的な解析で優れた治療を標準治療としていく、いわゆるEvidence-based medicineから一歩進んで、Narrative medicineと呼ばれる、患者の意志、体質、生活史を基に最善と思われる治療やケアを行っていくことと理解をしております。
米国では、オバマ大統領がヒトゲノムの遺伝子配列の解読に続いて、ゲノムの情報を基にした治療を行う、precision medicineを国策として取り組んでいく姿勢を既に示しております。個別化医療はまさにこのprecision medicineも包含することから、特別講演は、わが国のprecision medicineと創薬のトップランナーである須藤勝美先生(アステラス製薬トランスレーショナルサイエンス研究所長)にお願いしました。さらに宮田俊男先生(日本医療政策機構)に我が国における個別化医療政策を、山田哲司先生(国立がん研究センター研究所 創薬臨床研究分野)にがんの個別化治療開発の最前線をお話しいただきます。またprecision medicineはゲノムや薬剤に限らず、外科手術においても正確に、低侵襲な手術をすることが求められます。私はこれをprecision surgeryと提唱しております。ロボット手術についての手術のシミュレーションやナビゲーションの現状と新しい展開について磯谷周治先生(順天堂大学泌尿器外科学)から紹介いただきます。
本学会の特徴でもあるプラクティカルセッションでは、がんの個別化治療の臨床として、神垣隆先生(滉志会)に免疫細胞療法の最新動向と今後の展開を、奴久妻智代子先生(サーモセルクリニック)に温熱療法による個別化医療をご講演いただき、最近話題になっているパーソナルゲノムサービスについてその現状と将来展望について高橋祥子先生(株式会社ジーンクエスト)にお話しいただきます。また個別化医療と食について井手久満先生(帝京大学泌尿器科学)が講演されます。
ランチョンセミナーは、高齢者医療のトップランナーである秋下雅弘先生(東京大学加齢医学講座)に、またイブニングセミナーは、転移癌での新しい生検であるliquid biopsyについて永田政義先生(順天堂大学泌尿器外科学)に、それぞれ個別化医療・precision medicineの観点からお願いしました。最後に私から男性医学も含めたprecision medicineのoverviewについて講演させていただきます。
昨今恵比寿が東京で最も住んでみたい街に選ばれましたが、会場のある大崎は、恵比寿、品川の間の、明治時代から続く東京の高級住宅地に近い交通至便で閑静なところです。
本学会に多くの皆様がご参加いただき、個別化医療の新しい展開を楽しんでいただければと思います。それでは、学会場でお会いできることを楽しみにしております。

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