国際個別化医療学会誌

国際個別化医療学会誌
総説 免疫化学療法によるがん休眠療法−免疫療法に相性の良い化学療法とは−
Tumor dormancy by immunochemotherapy
高橋 豊
千葉大学大学院医学研究院がん分子免疫治療学
【要旨】
抗がん剤と免疫療法の併用は,抗がん剤が免疫細胞を障害することから,相容れないものとされてきた。しかし,低用量の抗がん剤と免疫療法の併用には相乗効果があることが以前から指摘されており,さらに標準療法の中にも免疫療法との相乗効果について報告されるようになった。著者の検討では,これらの標準抗がん剤治療は比較的骨髄抑制が低いことが判明した。つまり,抗がん剤の種類ではなく,投与量が免疫療法との併用の際に重要と考えられた。一方,著者はtumor dormancy therapy,つまりがんとの共存という治療戦略を提唱し,継続できる抗がん剤治療の重要性を強調し,現在唯一無二の抗がん剤の投与量設定法であるMTDに代わるiMRDなる方法を開発し,既に全国的な臨床試験を終え,その意義を報告している。iMRD法は,継続可能な毒性を指標にして個々で量を設定する方法であり,結果として重篤な骨髄抑制は認めない。以上より,iMRD法による抗がん剤と免疫療法の併用は期待できるものと考えられた。
■Key words:免疫療法,化学療法,毒性,低用量,最大耐用量
■連絡先 千葉大学大学院医学研究院 がん分子免疫治療学
〒260-8670 千葉市中央区亥鼻1-8-1
TEL:043-226-2974 FAX:043-226-2975
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